ポジティブ・アレルギー

物事を顧みず、ひたすら自身にとって都合の良い部分だけを見て突き進まなければならない、ポジティブ社会への拒絶反応

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市場はニートを製造する×問題解決自体を目的化することによる不労

 ▼(1)市場はニートを製造する

東京都心の求人状況がヤバイ。はよ移民入れろ、もしくはニート本気出せ。

不動産と飲食で事業を経営している者ですが、ぶっちゃけ都心の雇用状況がやばいです。

バイトがいない、捕まらない。時給は高止まり。

正社員も募集してるのに飲食事業の方は全く応募が来ない。(何故か不動産は多少来る。不動産営業の方がキツいのに…)

同業を眺めてみてもやはり事情は同じで、僕の会社は時給1500円~で募集をかけているからまだマシだけれど、

一般的な居酒屋ラーメン屋なんかの人材枯渇がとにかくヤバイ。(中略)

しかし、今は間違いなくニートにとってのボーナスステージになってます。

26歳フリーター、正社員経験なし、みたいなこないだまでゴミ以下の扱いだった労働者が

現在は都心の中小企業であれば即採用の状態になってると言っても過言ではない。(中略)

ニートの皆さん働いてください。もしくは、移民を早く入れてください…。

もう、われわれ中小企業はそう長くもちません…。

創業して三年、「赤字を出さない」ことばかり考えてましたが、労働力不足による操業停止なんて恥ずかしながら考えたことがありませんでした。

高齢ニートの皆さん、動いてください。仕事はあります。ありますから…。

そりゃ確かに、ホワイト企業のデスクワーク求人は無いですよ。でも、そんなの新卒で就職しなかった、あるいは就職した会社を辞めたアンタが悪い。

そんなに人に来て欲しいなら、自らからアタックかければいいのに、何故そうしないんだろう。都心に人がいないなら、地方まで行って人手を確保するという手もある。それでも駄目なら、それはその契約が市場において締結相手を見つけられるほどの商品価値を持っていなかった、というだけの話だ。

対策は、契約相手が見つかるくらいにまで商品価値を高める――要するに労働者側にとってより魅力ある条件を提示する――ことしかない。それが出来ないなら市場から撤退する他ないだろう。これが市場の厳しさだ。労働力が余っているのをいいことに、これまでブラック上等でやって来た飲食事業に人が集まらないのも、市場原理的には至極当然の結果と言える(怠け者の市場原理が漸く働き始めた、というところか)。

そして実際そういった市場の厳しさに散々弾き飛ばされ続けてきたのが「ニート」なわけだ(――もちろん、端から市場に参入することを拒否してそうなった人もいるだろうが)。労働市場において自らの商品価値がないこと、或いは自らの人生に価値がないことを認めざるを得ない状況に追い込まれた人間は、必然的にそうなる。事実、この世に生まれてきた全ての商品が価値を獲得し、寿命が尽きるまで流通し続けるなんてことはあり得ない。

即ち市場はその性質上、ニート製造機としての側面を持っている。そしてそのことは様々な問題を生み出すことだろう。だが「市場の厳しさ」とは、そこまで含めてのものなのだ。従ってその(ニート)問題に対する不平不満は、市場そのものに対する不平不満に他ならない。

ニート批判を行いながら市場至上主義を標榜する言説が駄目なのはこのためだ。それは、本来不可分であるはずの市場の都合の悪い部分を否定しておきながら、自身にとって都合の良い部分だけを持ち上げていることに他ならないのだから。

 ▼(2)属性主義型言説問題

追伸

僕が事業を始めたのは3年前やで。

それ以前のことや、他の経営者のことまでまとめて僕をブン殴ってもどーにもなりゃしませんぜ?

経営者も労働者も色んなのおるねんで。その中で、どう立ち回るかってだけのお話でっせ。

僕みたいな弱小経営者ブン殴ってもなーんにも解決しませんで。

労働問題の解決云々というより、市場価値(流通能力)を獲得できなかった労働力(ニート)に対して「アンタが悪い」と努力不足説を説いておきながら、一方で中小企業の求人が市場価値を獲得しないのはニート(他者としての社会)のせい、とか言ってるから批判されているだけの話だろう。

だいたい、自らからアタックをかけることもなく、何故企業は自分を雇わないんだ、と労働者側が言っていたら、誰もがそれはおかしいと言って笑うだろう。それを企業側としてやってしまっているのだから、それはまあ色々言われるだろう(自分が働き始めたのは登録もしていない派遣から勝手にアタックが来たから)。

これは結局、お前が上手く行かないのはお前個人のせい(社会のせいにするな)、俺が上手く行かないのはお前や社会のせい、に他ならない。そしてこういった言説を述べる人間が社会的成功者であったり経営者であるというだけでそれが肯定的に扱われてきたこと、或いは、取りあえず問題があれば特定の少数属性を持つ人間にその原因を押し付けて攻撃しておけばいいというような風潮。そういう内容を無視した属性主義的言説が解決すべき問題として俎上に挙がり、それ故に批判されているのだ。

そもそも、何の解決にもならないのにニート叩きをやってきたし、やっているのがこの社会なわけで、この記事もまたそれに則ったものだろう。それで「解決しませんで」は余りにも白々しい。

 ▼(3)問題解決自体を目的化することによる不労

都心は景気がいいらしいが、自分が住んでいる地域のアルバイト情報誌なんかを見る限り、時給900円の仕事も余りなくて、殆どが900円未満。1000円以上はヤバいとこ、というのが常識になっている。しかも人不足どころか、自分の職場では、誰かが辞めては誰かが入ってくるというパターンが無尽蔵に繰り返されている。

とにかく、自分が一年半くらい働いて再確認したのは、結局働いても何の解決にもならない、ということだ。持続性のある職なんて中々ないし、スキルを身につけることができるような仕事、つまり未来に繋がる仕事なんて皆無。通勤費なんて出ないのは当たり前。当然仕事内容も糞だし、その上どこに行っても必ず嫌な奴がいる(まあこれは底辺でなくてもそうかもしれないが)。ただの消耗戦、捨て駒とは正にこのことだ。そんな環境で幾ら働いたところで、いずれまた無職ニートに戻るか自殺するかの結末しか待っていない。

要するに、底辺で幾ら働いても無職は無職でありニートはニートなのだ。そしてそこらかの出口は用意されていない。このような状況が成立している中、働くことがニートにとっての問題解決になるかのような言説を吐く人間は、佐村河内なんてくらべものにならないほど悪質な嘘つきなので、くれぐれも気をつけた方がいい。

何度も言っているが、底辺労働者にとっての賃金労働はパチンコみたいなもの。ありもしない希望。それを分かっていながらよもやと思い、一度飛びついたそれから中々離れられない。惰性で中々止められない。ただそれだけのもの。どの道一人で生きていくのに必要な賃金や生活力、バイタリティを獲得できないのなら、理性的に考えると、残り時間は限られているのだから、その時間を糞な労働などでつぶしてしまうより、もっと他のことをした方がよいに決まっている、ということになる。

しかし逆に言えば、労働とは何かを解決するためのものでなく、単なる小遣い稼ぎのためのもの、そして嫌になったら直ぐにやめればいい、と割り切った上でそれをするなら、まあ悪い選択ではないかもしれない、とも言える(その方が労働へのハードルも下がるだろう)。金を全く使えない生活というのもまた、それはそれでキツいので。ニートにとっての労働意義なんて所詮その程度のもの。

よく勘違いされているが、働かない人間は別に問題の解決から逃げているわけではない。むしろ問題を解決すること自体を目的とし、それを重んじすぎるからこそ働かなくなるのだ(働いても問題は解決しない、つまり目的にそぐわないので働かない)。
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後正面

Author:後正面
ひきこもりという役割を引き受け
ざるを得なかった一人として
人間について考えてみる。
でも、本当はただの断末魔ブログ。

働けど無職。
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※コメントは記事の内容(主題)に関するもののみ受け付けています。また、明らかに政治活動的な性質を持つ内容のコメントはお控え下さい(そういった性質を持つ発言は、それを許容するような姿勢を持つ一部のブログを除いて、自分のブログで行うものだというのが私の基本的な考え方です)。

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