ポジティブ・アレルギー

物事を顧みず、ひたすら自身にとって都合の良い部分だけを見て突き進まなければならない、ポジティブ社会への拒絶反応

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自分自身を騙せ

<効力があるのか無いのか>

時津風親方、急死の力士介抱せず放置
 金属バット暴行を口止め
(産経新聞)

武道を必修化することで子供達に日本の
伝統を敬う心が芽生え、礼儀作法が身に付く、
などという短絡的な考え方が如何にお粗末な
ものかということについては既に書いた。

しかし、もし武道に触れることが個々人の
人格構成に(必修化を推進した人達が言う様な)
大きな影響力を及ぼす何かしらの統一的な効果が
あるのだとするならば、何故、推進側から今回の
事件は武道の効力により引き起こされたものだ
という説が浮上しないのだろう。

人権という概念のお陰で自身の安全が守られ、
その概念による他者の様々な配慮の下で今の
地位を獲得し維持する事が出来ているはずなのに、
それを社会的優位に立った者が一方的に与える
ものだと勘違いして「人権メタボ」などという
珍妙な説を唱えた元文部科学大臣の伊吹氏は、
何故今回の事件に限っては武道の「食べすぎ」
が原因で引き起こされた「武道メタボ」を
疑わないのだろうか。

子供が事件を起こすたびに直ぐゲームやアニメ
が原因だと騒ぐメディアは、なぜこのリンチ事件
は武道が原因だと騒がないのだろう。


勿論、武道が主要な要因となってこの事件が
引き起こされた訳ではないことは言うまでもない。

「武道」はあくまで数多ある要素の一つに過ぎず、
元々全ての場所や人間に統一的な効果を齎す
絶大な力など持ち合わせていないからだ。

それよりも、外部からの空気が入らない隔絶
された空間で、日本の伝統である精神論的
シゴキ思想が暴走し歯止めが掛からなかったこと
こそがこの事件を引き起こした最大の要因だろう。

そして以前に書いたように、そこでは武道も
『「現実」の中では、「武道」の戒律もまた
一つの道具としてしか存在し得ず、その戒律を
大儀として非道徳的行為が行われたりする』

という典型例としてしか機能しなかったわけだ。



<屍を積み上げるのならば…>

それにしても、ある時は数多ある中の一要素
でしかないものに絶大な効力があると強弁したかと
思えば、ある時はその効力を全く否定しようとする
この手の人達の一貫性の無さは一体何なのだろう。

何故そういう主張をして平気でいられるのだろう。
それとも人知れず罪悪感に苛まれているのだろうか。

いや、実際はそういった自身の唱えた嘘や矛盾で
一々精神的に疲弊・消耗しているようでは社会的に
高い地位を獲得し、それを維持し続けるのは難しい
ので、環境適応として自然と「無神経さ」という能力
を獲得したが故の振る舞いなのだろうけど。

「希望は戦争」なんて言っている人がいたが、なんせ
もう既に生存競争という戦争に参加しているわけで。

そこでは道徳という嘘で他人を欺き、縛り、
出し抜くことで、其々限られた人数分しか用意
されていない枠組みの中でより有益であろう
ものを奪い合うことになる。

中には生存という枠組みすら獲得出来ずに
その場から立ち去ることを余儀なくされる者もいる。

しかし、より有益な枠組みを獲得出来た者も、
単に他者を騙したり、他者には突きつけた道徳
を踏みにじって出し抜いているだけでは自身の
罪悪感に命を削られ勝ち残っていけないので、
自分自身もまた己によって上手く騙し続け
なければならない。

だが意識して自身を騙すことは出来ないので、
そこで「無神経」という能力が必要となってくる。
そういうことなんだろう。


ただ自分としては、もし罪という概念を認めるの
ならば、所詮人工的に作った暴力装置でしかない
制度的な罰を受けるか否かは兎も角、せめて自身の
罪悪感という罰くらいは受けるべきだと思うのだが。

つまり、誰もが生存競争という戦争への参加を
義務付けられている以上、屍を積み上げて自身の
生活を維持させようとすること自体はやむを得ない。

しかしそれは仕方が無いとしても、せめて自覚して
それを積み上げるべきであり、それが自身の生活
を保つために必須となる屍達へのリスペクトであり、
人間としての最低限のモラルだと思うのだが。

だが、その罪という概念でさえ、自身にとって
都合よく利用するための道具として見ることが
出来なければ、よりよい人生を獲得することは
難しいというのが現実なのだろうけど。

だから今日もまた、いつもの様に積み上げた
屍の山の上で正義を叫び続ける人達がいるのだ。


(追記10/3) 「伊吹文部科学大臣」と書いていた
 部分を「元文部科学大臣の伊吹氏」と修正。
(追記10/4) 一つ目のサブタイトルが煽り過ぎに思えて
 きたので変更。まあ、二つ目も大概アレなんだけど。

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ひきこもりという役割を引き受け
ざるを得なかった一人として
人間について考えてみる。
でも、本当はただの断末魔ブログ。

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※コメントは記事の内容(主題)に関するもののみ受け付けています。また、明らかに政治活動的な性質を持つ内容のコメントはお控え下さい(そういった性質を持つ発言は、それを許容するような姿勢を持つ一部のブログを除いて、自分のブログで行うものだというのが私の基本的な考え方です)。

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