ポジティブ・アレルギー

物事を顧みず、ひたすら自身にとって都合の良い部分だけを見て突き進まなければならない、ポジティブ社会への拒絶反応

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

テロより怖いもの(後編)

<テロの生みの親としての「枠組み問題」>

→テロより怖いもの(前編)へ

<ホームレス>約4分の1が退役軍人
米民間団体調査(毎日新聞)

--------
テロの脅威が盛んに叫ばれるようになったのは
9.11のテロがアメリカで起きて以降だと思うが、
冒頭にリンクした記事にもあるように、その
「テロとの戦い」という御旗の下戦場に赴き
せっかく生きて帰ってきても、「枠組み獲得戦争」
に敗れればホームレスにならざるを得なかったり、
或いは自殺に追い込まれることになる。

9.11のテロでの死者数は三千人程度。
テロとの戦いという名目で行われたアフガン
侵攻での米軍の死者は今の時点で四百六十五人。
イラク戦争(実際テロとは関係なかったけど)
における米軍の死者数は三千八百六十人。
アメリカの年間自殺者数もちょうど日本と同じ大体
三万人程度なので、所謂テロとの戦いで戦死する
可能性よりも、「平和な日常」で「枠組み獲得戦争」
に敗れて戦死する可能性の方が圧倒的に高い。

そもそも、何故彼らが戦地に赴くことになった
のかと言えば、彼らがそういった質の低い
依存先しか獲得出来なかったからだろう。
まあ、もしかしたらプラトーンの主人公みたい
に世間知らずな勘違いでその戦争に参加する
人もいるのかもしれないが、その多くは生活
の為にそれに参加している。彼らだってもし
もっと高質な依存先を獲得出来ていたならば、
きっと戦場になんか行かなかった筈だ。
つまり彼らは「枠組み獲得戦争」で劣勢に
立たされたが故に戦場に行くことになった。

さらに言えば、9.11のテロが起こったのも
元はといえばアメリカが海外で行った戦争が
原因だろう。そして何故アメリカがそういった
戦争をあちこちで行い続けるのかと言えば、
イラク戦争では石油問題※1がちらついていた
様に、結局はアメリカ国内の生活水準を維持し、
それを磐石なものにしたいという想いがその
根本として働いているからじゃないのか。

どこの局が制作したものかはよく覚えていない
のでソースは不明ということになってしまうが、
アメリカには軍需産業で成り立っている町なんか
が結構あって、それが生活の維持と直結している
為に、戦争が全く無くなってしまうとその町に住む
人達の生活がなり行かなくなってしまう。だから
政治家はそこで票を獲得するために軍需産業を
活性化させる方向へと動き、日本では建設業に
多くの官僚が天下っていた様に、アメリカでは
軍需産業に官僚が天下りそういった政治家との
癒着が行われている、というような内容の海外の
ドキュメンタリー番組をNHK-BS7で見たことがある。

つまり、日本は長らく土建国家といわれ、機能的
には無駄でしかない橋や道路や箱物を次々と作り
続けることでその経済を回して来たが、アメリカ
では橋や道路を作る代わりに戦争を作って経済
を回してきた。そしてその戦争がテロを生み、
そのテロがまた戦争の口実になっているという。

 ***

で、結局何が言いたいのかというと、其々の
依存先は相関関係にある為に、ある枠組み内
の水準を保ちそれを向上させようとすれば、
それが同時に他者の依存先の質を低下させる
ことになったり、或いはその依存先や、誰かに
とって重要な何らかの依存対象(例えば宗教や
自身にとって重要な他者など心の支えになって
いるもの)を踏みにじり、それをぶち壊すこと
になってしまう場合もあるということ。

そしてそうやって質が低下した劣悪な依存先に
身を置かざるを得なくなった者や、それにより
依存先や依存対象を奪われ、行き場所や
心の支えを失った者達がホームレスになったり、
自殺に追い込まれたり、或いは犯罪に走ったり
恨みを晴らす為にテロ行為を行うことになる。

つまり、結局テロの問題も「枠組み問題」が
その根っこにあり、それがテロの生みの親と
なっていると言っても過言ではない。


オウムの問題にしてみても、持続可能な枠組み
を獲得出来ず、そこから溢れでた人達の受け入れ
先があのようなカルト教団しかなかったという
ことが事の本質だろう。それは暴力団問題や
その他の多くの犯罪の問題にしても同じことだ。

それに、テロは自身に何の落ち度がなくても
ただ運が悪いというだけでその被害に遭ってしまう、
つまり「対処のしようがない」という思いがある
からこそ人々はそれを恐れるんじゃないのか。

だとすれば、幾らそれを警戒した所で運が悪ければ
どの道その被害に遭うことは避けられないだろう。
実際、一般市民がそれに対して出来る実効性の
ある予防法などたかがしれている筈だ。

勿論国家という組織が出来ることは幾らかある
かもしれないが、それが行き過ぎるとアメリカの様に
人権を無視し、それを大儀とすれば野放図に権限を
許すような返って恐ろしい結果を生み出す事となる。
しかもそれによるテロ抑止の実質的効果は薄い。

つまり、自身の命や生活を投げ打ってまでその
恨みを晴らそうとするような人間を生み出して
しまった時点で、もう既にテロ対策は失敗している。


もし本気でその問題に取り組もうとするならば、
先ずその出所となっている「枠組み問題」に
こそ注目し、依存先の質のバランスや、より多く
の者が枠組みに収まり切る為の、多種多様な
依存先を作り出すことにこそ精を出すべきだろう。

にも拘らず、テロによって生活を奪われるよりも
圧倒的にそうなる可能性が高く、しかもテロを
生み出す原因にもなっているその問題から
目を反らしながらテロの危機を喧伝した所で、
それは馬鹿げたものと言わざるを得ない。

本当に恐ろしいのは、テロよりもそういった倒錯
した思想が世間を席巻し、人々がそれを信じて
しまうことで世の中が見当違いの方向へとその
歩みを進めてしまうことの方だろう。


※1 日本でも、アメリカの戦争に協力的に振舞わ
なければならないという意見に於いて、石油という
問題を上げてそれを強弁していた知識人が沢山いたし、
実際それが一番説得力を持っていたように思う。

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://positiveallergy.blog50.fc2.com/tb.php/130-3643d5de
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

 | HOME | 

プロフィール

後正面

Author:後正面
ひきこもりという役割を引き受け
ざるを得なかった一人として
人間について考えてみる。
でも、本当はただの断末魔ブログ。

働けど無職。
-------------------------
※コメントは記事の内容(主題)に関するもののみ受け付けています。また、明らかに政治活動的な性質を持つ内容のコメントはお控え下さい(そういった性質を持つ発言は、それを許容するような姿勢を持つ一部のブログを除いて、自分のブログで行うものだというのが私の基本的な考え方です)。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

FC2カウンター

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。