ポジティブ・アレルギー

物事を顧みず、ひたすら自身にとって都合の良い部分だけを見て突き進まなければならない、ポジティブ社会への拒絶反応

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免許更新の手続き

に行って来た。

期間が限られているので早いうちに済ませて
おかなければと思いながら、中々勇気を出せず
悶々としているうちにもうかなりの日数が
過ぎ去ってしまっていた。

今日も朝から、
「ああ、行かなければならないなあ」
と思いつつ、気が付いたらもう受付終了時間
まであと一時間足らずしか残っていない。

一瞬、もう今日は諦めて明日にするか…、と諦め
かけたものの、取り敢えずこの目の前のミッション
を早く片付けてしまわないと明日もまたこんな
気持ちで一日を過ごさなければいけないことになる。
それはごめんこうむりたい。

しかも、今のこの機会を逃すともう二度とその
チャンスがやってこない様な気までしてきた。
「この機会を逃すな!とにかく早く済ませてしまうんだ」

そう自分に言い聞かせて急いで身支度をし始めるが、
身に着けようとした時計の針が、報道バラエティーの
コメンテイターばりにいい加減な、明らかに現実とは
異なる出鱈目な妄想時間を表示しているじゃないか。

「くそっ、こんな時に故障かよ!」

時間を確認出来ないという状況がますます不安を
募らせる。だが、今から急いで行けば何とか間に合う
筈だ、とその不安を払いのけるようにして家を出る。

もう夕方ではあるが、まだ外は明るい。
「結構人が多いなあ…」

自分が普段外へ出る時は、もう完全に日が暮れて
からか、もしくは土日に最寄り駅から街の中心部
に出るかのどちらかで、平日のまだ日が暮れない
うちに家を出るのはもう何年ぶりだろう。

いつもの外出時とは異なる慣れない雰囲気に、
何か言い知れぬ恐怖感の様なものが腹の底
からジワジワと込み上げてくる。

気のせいか、すれ違う人間すれ違う人間、皆自分
のことを不信げな目つきで見ている様な気がする。
いや、実際不審者だと思われているのかもしれないが。

しかし、もしそれが自分の知っている人間であり、
お互いがそのことに気付くようなことがあれば
危機的な状況にも陥りかねないので、とにかく
意地でもすれ違う人間と目を合わさないよう
にしながら急いで自転車を漕ぎ続ける。

案の定向かい風が行く手を阻み、家を出て
ものの五分もしない内に息が上がって来た。
とはいえ、ゆっくり漕いでいては間に合わない
可能性もあるので力を緩める訳にはいかない。

だがその甲斐あって、なんとか受付終了
時間までに最寄の警察署に出頭…
じゃなくて辿り着くことが出来た。

そして手続きに入り、言われた通りに、
凶悪事件の報道で横に表示されていたならば
誰もが納得するであろう負のオーラに満ちた
犯人顔がプリントされた証明写真を手渡す。

すると係りの女性がそれを所定の大きさに切り、
再びその写真をこちらへ差し出し、「裏に撮影
した日時を書いて下さい」と言ってきた。

え、撮影した日?そんなの覚えてないよ。
「え~と、一、二週間程前に撮影したんですけど…」
と正直に言うと、「ハッキリした日時が分からない
と更新手続きは出来ませんよ」と強い口調で返された。
仕方がないので、撮影した周辺の日を勘で書く。
そういえば、前の更新の時にもこんなことがあったっけ。

しかし、撮影した日が数日ずれていたからといって
それがなんなんだ。きっちりとするのもいいが、
それならば予めその情報が必要である旨を案内書
に書いておくべきだろう。案内書には「6ヵ月以内に
撮影した無帽・正面・上三分身・無背景のもの。」
としか書いていなかった訳だし。

お陰で何か自分が悪事を働こうとしてそれを
咎められたかの様な、嫌~な気持ちになった。
大体、何もあんな強い口調で言うことはないだろう。
俺が無職と知っての所業か?
ああ、感じ悪い。

その動揺のせいか、その後手続き用紙の記入で
自分の名前を書くのをミスったり、自宅の電話番号
が中々思い出せなかったりして、後から更新手続き
に来た人に先を追い越され、それを済ませた頃には
署内に来訪者は自分一人だけになっていた。

実際にはほんの十五分程度の筈なのに、何か長い間
重労働でもしていたかの様な大きな疲れを感じながら
ぐったりとして署から出ると、もう日は暮れかけていた。

もはやそれは慣れ親しんだいつもの雰囲気だった。

しかし、署から持ち帰った嫌な気持ちはその夜風
にも掻き消される事なく、依然としてその存在を
主張し続けていた。

そして今これを書いている最中もまだその
ショックは尾を引いている。

若い頃はこの手の不快感が消えるまで二週間
程度の期間を要したものだ。だが最近はその
期間もグッと短くなり、半週間程度で消え去る
ことも珍しくなくなった。

若さを失う代わりに手に入れた鈍感という福音、
とでも言えばいいのだろうか。しかしその代償
としてはそれは余りに大き過ぎた。

とはいえ、取り敢えずこのミッションはクリアした。
だが次は講習という更なる難題が待っている。

まあ、それは来年の事なんだけど
もう今から気が重いよ。


※ 何故か一度投稿した記事が消えてしまう
というトラブルに見舞われ、手間取っている
うちに日付が変わってしまった。

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Author:後正面
ひきこもりという役割を引き受け
ざるを得なかった一人として
人間について考えてみる。
でも、本当はただの断末魔ブログ。

働けど無職。
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※コメントは記事の内容(主題)に関するもののみ受け付けています。また、明らかに政治活動的な性質を持つ内容のコメントはお控え下さい(そういった性質を持つ発言は、それを許容するような姿勢を持つ一部のブログを除いて、自分のブログで行うものだというのが私の基本的な考え方です)。

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