ポジティブ・アレルギー

物事を顧みず、ひたすら自身にとって都合の良い部分だけを見て突き進まなければならない、ポジティブ社会への拒絶反応

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まだまだいるぞ、モンスター

産婦人科で「モンスターハズバンド」急増 付き添いが暴力・暴言(毎日jp)

妻への診察に「セクハラだ」と抗議、体温測定でエラーが出ただけでどなる--医療関係者を相手に暴力・暴言が増える中、産科医療の現場でも、夫らによる具体的なトラブル例が公表された。学校現場での「モンスターペアレント」が話題になって久しいが、この場合は「モンスターハズバンド」といえそうだ。

サーカス始まったな。
-----------------

間寛平氏の持ちキャラの一つ、「止まると死ぬジジイ」じゃないが、
メディアというのは話題が途切れ人々から注目を浴びることが出来なく
なった時にその終焉を迎える。だから、メディアはその死から逃れる為に
常に話題を提供し続け、人々から注目を浴び続けなければならない。

「わしゃ注目を浴びていないと死ぬんじゃ」
メディアというものはそういう宿命を背負っている。

だからこそメディアは必死になって様々な話題を提供し続けるわけだが、
余り注目や賛同を得られないような話題しか提供することが出来なければ
そのメディアの求心力は弱まり、それだけ死に近づくことになる。
メディアはその死に追いつかれることのないように、
あの手この手で世間さまのご機嫌を伺い続けないといけない。

世間から注目を集める為には幾つかの重要な要素がある。
それは、発見、物語、的。これらの要素を上手く(演出して)
提供することが出来れば世間から注目を浴び易くなる。

例えばこのニュースでは、「実はモンスターハズバンドなるものが
存在しているらしい」という発見の要素が演出されている。

実際のところ、これは既に存在していたものや現象に対して新たに
キャッチーな名称を与えて一括りにすることで話題としての新鮮さを獲得しようと
しただけに過ぎず、まさに「車輪の再発見」と言われる行為に他ならないのだが、
これで情報の受け手に対して発見の驚きと喜びを感じさせることが出来れば
大成功というわけだ。

それと同時に、このモンスターナントカというキーワードは、
その周辺にイメージされるものを乱暴にカテゴライズして囲い込む為の
ツールとしての役割も果たしてくれる。これにより、本来なら個々で全て
条件や状況が異なる筈の様々なケースを単純な一つの構図の上に盛り付ける
ことが可能となる。そして、其々個別のケースの情報の取得やその精査に
労力を注ぎ込むことなく、ホンの僅かな情報と印象しか持ち合わせていない
事柄に関しても、その構図の上に乗っけることで何かそれについて
よく分かったような気になる錯覚を与えてくれる。

つまりこのツールを使えば、ホンの僅かな情報しか持ち合わせていない
あちこちに散乱した個別のケースを一つの物語上の別エピソードとして
組み込むことが出来る。そして人々はその物語に様々な感情を乗せる
ことが可能となり、それによる快楽を享受することが出来る。

「急増」という単語もまたその物語を盛り上げるのに一役かっている。

少し考えれば、凶悪犯罪が急増しているわけでもないのに
モンスターナントカだけが急増しているというのは何かおかしくないか?
とか、イジメや虐待の急増の様に、今までそれと認められなかったものが
そう認められるようになったり、見過ごされてきたものが見過ごされなく
なった結果それが急増したと言われているだけなんじゃないのか?とか、
そういった疑問も浮かんでくるわけだが、そういった思考を通さず、
無邪気にそれを額面どおり信じて、「今までと違う何かが起こっている!」
と盛り上がってくれれば、情報を提供する側としては万々歳なわけだ。

そして最後の要素は「的」。
これが世間の注目を集めるのには一番手っ取り早く、
また人々が強く求めている要素でもあるだろう。

多くの者が常に何らかのストレスを抱えると同時に、
人間の持つ元始的な欲求としての暴力欲を抱え持っている。
そしてその鬱積したものをぶつける為の「的」を欲している。

結局人々がメディアに何を一番期待しているのか
と言えば、バッシング対象の提供なのだろう。

それもただのバッシング対象ではない。
正義の名の下に叩きのめすことが出来る対象だ。
いや、むしろそれを可能とする善と悪の物語、
或いはその物語を作り出す為の題材を欲している
と言い換えた方がもっと適切かもしれない。

この記事で書いたが、モンスターナントカの話題が
これを狙ったものであることは言うまでもないだろう。

この手の、現実を切り貼りして分り易い物語化が施されたような娯楽が
「現実」として真に受けられれば受けられる程、その裏で本当の「現実」は
置いてけぼりをくらうことになり、メディア側も情報を受け取る側もそれだけ
無駄にリソースを消費することになるわけだが、まだ続けるの?このシリーズ。

個人的には「まだやってたの?ジェイソン(13日の金曜日)」って感じだが。

でも、このシリーズが終わっても、
またデッドコースター※1とかが再開して無駄に人が
死にそう(リソースが割かれそう)だな。

 ***

しかし、もし仮にモンスター概念を使って真剣に現実を解釈しようと
するのならば、モンスターペアレントやモンスターハズバンド
だけを特別扱いするべきではないだろう。えこ贔屓にも程がある。

モンスターサラリーマン、モンスタープレジデント、
モンスターカンパニー、モンスターガバメント、
モンスターポリティシアン、モンスターローヤー、
モンスターシチズン、モンスターコンシューマー、
モンスターショップ、モンスターカスタマー、
モンスタースチューデント、モンスターティーチャー
モンスターギーク、モンスターマスメディア、モンスターコメンテーター、
モンスターウォッチャー、モンスターナグ、モンスターネラー、
モンスターブロガー、モンスターアーティスト、
モンスタープロフェッサー、モンスタースノッブ、
モンスターインファント、モンスターヤング※2、モンスターシニア、etc...

こんな風に、モンスターは他にもまだまだ沢山いるのだから、
モンスター概念に注目するのならば、それらのモンスターにもまた
等しくスッポットライトを当ててやるべきだろう※3
にも拘らず、一部のモンスターだけを優遇し、特別扱いしようとする
ような人間は、モンスターディスクリミネータであると言う他ない。

え?何故ここに、モンスターニートやモンスターヒッキーがないかって?

それは、もう既にニートやひきこもり自体がモンスターの一般名称に
なっているので、一々ここに入れる必要はないと思ったからですよ。



※1 『ファイナル・デッドコースター』をGyaOで見たけど、
クソつまらんかった。なんの新しいアイデアも展開もなし。
まさにただ無意味に人が殺されるだけのジェイソン・ムービーになっていた。
まあ、自分が中高生の時ならそれなりに楽しめたのかもしれないが。
(この作品はR-15だが…)

※2 モンスターヤングなんかは、既に違う名前でスポットライトを
浴びていたような気もするけど。

※3 その時、如何にこのモンスターナントカという概念が馬鹿馬鹿しい
ものであるかということがよりくっきりと浮かび上がることになるだろう。

関連記事:「メディア、テコ入れを図る」
「そういうモンスターにわたしはなりたい」

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ひきこもりという役割を引き受け
ざるを得なかった一人として
人間について考えてみる。
でも、本当はただの断末魔ブログ。

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