ポジティブ・アレルギー

物事を顧みず、ひたすら自身にとって都合の良い部分だけを見て突き進まなければならない、ポジティブ社会への拒絶反応

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道徳の罪と罰


御手洗・経団連会長:「雇用調整、苦渋の選択」
(毎日新聞)

 日本経団連の御手洗冨士夫会長(キヤノン会長)は8日の定例会見で、国内の大手メーカーで非正規従業員の削減が相次いでいることについて「景気の急激な落ち込みで各社は減産に追い込まれ、苦渋の選択で雇用調整を行っている。やむを得ない事情がある」と述べ、理解を求めた。そのうえで「景気を回復させることが大事だ」と語り、雇用環境の改善には政府による早期の景気対策が不可欠だと強調した。

「苦渋の選択で雇用調整」って、自分達が苦汁を舐めずに済むように他者を切り捨てることの一体どこが苦渋の選択なんだ?
---------------

まあ、かといって「私が苦渋を舐めたくないから立場の弱い者から順に切り捨て(ることに賛同し)ます」といったような馬鹿正直なコメントを述べれば、ますます余計に叩かれることになるんだけど。ただいつも腹立たしく思うのは、こういった人為的な選択を恰も自然の選択でもあるかのように捉え、それを「仕方が無いこと(やむを得ない)」として自分達の責任を隠蔽しようとする人達がいることだ。

他者を自分にとって都合のよい状況を作り出す為の使い捨て用品として扱うことをよしとし、それを摂理として肯定するなら、他者から自分がそのように扱われることもまた摂理として受け取らなければならないだろう。例えば、誰かを資源を囲い込んだ城壁の外へと追い出すことで、城壁の中の生活水準を保とうとすることが「仕方が無いこと」であるとするならば、その外へと追い出された者達が復讐として城壁の中の人達の生活をぶち壊そうとするのもまた、「仕方が無いこと」として受け取めなければならない。

しかし大抵の人間は、前者だけをそれが恰も自然の選択でもあるかのように扱い、その者達が行った行為を「仕方が無いこと」としてやり過ごそうとする一方、後者に関してだけはそれを人為的なものと捉え、その者達が行った行為の責任を厳しく問おうとする。本来セットになっているはずの一方の責任を隠蔽し、もう一方の責任だけを追及しようとする。

こういった状況が成立している以上、現状と激しく乖離した内容を持つ道徳は、基本的に詐欺師の手先となる。そしてそれを真に受けた者達が、その嘘に騙されたことに憤って復讐をするのが罪であり、それが罰せられるべきであるとするならば、道徳という虚偽の情報をばら撒いて他者を騙した詐欺師達の罪は、他者に妙な道徳感を植え付け、それで縛り上げて自由を奪った暴行魔達の罪※1は、そしてその手先となった道徳の罪は、それが法で裁かれないとするならば、一体どのような罰によって贖われるべきなんだろうな。



※1 勿論、道徳の恩恵を全く受けずに生きている人間なんていないだろうから、程度の差こそあれ、全ての人間が詐欺師や暴行魔としての側面を持っている。当然、それと同時に発生する罪もまた背負っている。故に、「無辜の民」などというものは存在しない。それが存在するとしたら、罪の行き来すら許されない厳然とした敵味方の線引きが存在する宗教の上でだけだ。だから、「無辜の民」などという言葉を軽々しく使っている人間は基本的に胡散臭い。

コメント

ああ,ウソも方便というやつさ

ああ,日本語ってすばらしい!
ちなみに,賃下げは「雇用優先」と表現するのだそうです.

>ちなみに,賃下げは「雇用優先」と表現するのだそうです.

物は言いよう、というやつですね。

>ああ,ウソも方便というやつさ

実際、如何に上手く振舞うか(つまり嘘を付くか)ということが、この社会で上手くやっていくための大きな鍵となっていますからね。まあ、嘘が全くつけない世界というのも、それはそれでかなりえげつないことになるんでしょうけど。

美しい日本語

> 実際、如何に上手く振舞うか(つまり嘘を付くか)ということが、この社会で上手くやっていくための大きな鍵となっていますからね。

まあまあ、それでも殆どの国よりは良いほうなんだぜ。

世間知らずなもんで

>まあまあ、それでも殆どの国よりは良いほうなんだぜ。

ああ、そうなんですか。まあ自分は日本…どころか大阪の文化しかよく知りませんからね。しかし、どこに行っても嘘を付くことが罪とされることには変わりないでしょう。正に騙し合い、罠のは嵌め合いの世界。

つまり、人間は保護色や擬態が使えないので、その代わりに嘘を付きます、ってことか。

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ひきこもりという役割を引き受け
ざるを得なかった一人として
人間について考えてみる。
でも、本当はただの断末魔ブログ。

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