ポジティブ・アレルギー

物事を顧みず、ひたすら自身にとって都合の良い部分だけを見て突き進まなければならない、ポジティブ社会への拒絶反応

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感情的であることを批判するということ

鳩山代表の自殺論議は「お涙ちょうだい」…官房長官が批判 (読売新聞)

 河村官房長官は17日の記者会見で、民主党の鳩山代表が党首討論で医療事故や若者の自殺問題などを取り上げたことについて、「お涙ちょうだいの議論をやるゆとりはないのではないか。財源の問題や外交・安全保障などテーマは多々ある」と述べた。

 長官は「人の命は重要なテーマだと考えているが、情緒的な話をしている段階ではない」とも語った。

何故「財源の問題や外交・安全保障」が情緒的な話でないと思うのだろう。多くの人々は自殺の問題を他人事としてしか見ていないだろうから、情緒的になるといってもたかが知れているはずだ(人によっては「生かさず殺さず」の手駒が減ってしまうとして本気で激怒する人もいるだろうが)。むしろ人々が本当に情緒をむき出しにするのは、より身近に感じられ、より利害の対立が分り易い構図として提示され易い財源の問題や安全保障※1の問題に於いてだろう。

そもそも、論理の裏には必ず感情/感覚が存在しているはずだ。理屈と感情が切り離せないものであるということは、人間活動を理解しようとする際に大前提として踏まえておかなければならないことだと思うのだが。

まあこの場合は、どうせ殆どの人々が他人事としてしか思っていないであろう問題を態々取り上げ、それで人気取りをするのはズルい、という河村氏の情緒がついつい口を突いて出てしまった結果としてのものなんだろうけど。
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それにしても、相手が感情的であるということを指摘し、それを暴くことが批判として妥当なものになり得ると認識されたり、実際にそれが批判として有効に機能してしまったりするのは、よく考えてみるとおかしな話だ。勿論、主張の際にやたらと怒鳴り散らす、怒りで我を忘れて暴力を振るう、誹謗中傷を行う、或いは余りにも極端な主張を行うなど、そういう状態にまで至った者がいれば、それに対して「感情的だ」と批判するのは分かる。だが、そうでもないのに取り分け相手が「感情的」であるということを指摘し、そのことで相手を批判しようとすることは、単なる自己言及に他ならない。何故なら、「感情的だ」という批判はあくまで印象批判――つまり感情的批判――でしかないのだから。よって、感情的な主張が駄目なものだとすれば、そのような批判はパラドックスを生み出し、批判として成立しない。さらにそれは、「私は感情的ではありませんよ――他者からそのように見られたい」という当人の情緒が表にさらけ出された瞬間でもあるわけで。

要は、感情的であること指摘することは、それ単独では批判として成立しないということ。もし誰かが感情に任せて行き過ぎた行為や論理を展開すれば、それに対する批判を行えばよいだけの話で。



※1 本当は自殺問題こそ最も重要な安全保証上の問題のはずなんだけど。少なくとも日本に於いては。というか、医療事故だって安全保障の問題じゃないか。これらが安全保障の問題でないとするならば、一体何の問題なのだろう。本当に「人の命は重要なテーマだと考えている」ならば、このような発言ないし認識が出てくるとは到底思えないのだが。もしかして、安全保障と言えば仮想敵国のことしか頭に浮かばないのだろうか。北朝鮮が何かする度に内閣支持率が上がる、という状態が長らく続いているが、いい加減そんなものに寄りかかろうとするのは止めた方がいい。人々の安全を脅かす本当の脅威は、むしろ国内にこそあるのだから…とは言ってみたものの、外部のそれに依存するのを止めれば、今度はその仮想敵国が内面化され、余計に酷いことになりそうな気もするな。特に自分みたいな人間は、真っ先に北朝鮮役を任せられそうだ。まあ、今でも充分それに近いものがあるが。

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