ポジティブ・アレルギー

物事を顧みず、ひたすら自身にとって都合の良い部分だけを見て突き進まなければならない、ポジティブ社会への拒絶反応

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「批判をするな」「無駄だから止めろ」というイカサマ論法

どんな場所でも議論が巻き起こると必ず「批判をするな(批判は良くない)」と言って相手を批判し、一方の側の発言を妨げようとする人間が出てくるのは一体なんなんだろう。しかも、こういう余りにも明らかなイカサマ論法が、ツッコミらしいツッコミが入ることもなく、何となくその場の雰囲気を支配してしまったりすることも少なくないという、この残念具合。

そもそも、例えどんな人間であっても批判をする権利が認められている、というが民主主義の大前提だろう。もちろん、果たしてそれが本当に批判として成立しているか、ということは問われることになるが。そういう面から見ても、“「批判をするな」という批判”は単に一方的に――自らでさえ踏みつけにしている――その規範に従うよう要求しているだけであって、批判にすらなっておらず、二重に誤っている。
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相手の主張を遮るために用いられる似たような論法としては、他にも「無駄だ(その意見が力を持つことはない)から(批判を)止めろ」というものがある。だが、誰もが完全に納得するような状態なんてものは存在し得ず――独裁によって表面上それが作り出されることはあるが――、例えどのような状況が成立していようとも、常にそれに対して不平不満を述べる人間が出てくるというのが人間社会の大前提だろう。よって、本当にその考えが正しいと思っているのなら、自らが「無駄だから止めろ」と言うのを止めればいいだけの話だ。

つまり、これもまたただのイカサマ論法でしかない。いや、もちろん局所的にはその発言が社会的抑圧として機能することで、その小集団内で誰も表立って不平不満を言わなくなるような状況が作り出されることはある。だからそれは完全には無駄な行為であるとは言い切れない。が、その時のそれは、主張というよりもむしろ内容的には単なる脅しであり、ただの一方的要求になっているので、やはりそのような論法もまた、議論や対話の上で有効な意見として認められるべきではないだろう。大体、それが無駄になるという、恰も未来のことを知っているかのような前提で物事を言うこと自体、おかしな話だ。

 ▼人間は「無駄でないから」何かをするのではない

無駄云々についてもう少し言うなら、人々が怒ったり笑ったり悲しんだりするのは、別にそれによって何らかの目的が達成されるからではないだろう。だからといってそれが無駄であるとは言えまい。それは批判にしても同じことのはずだ。何らかの動機に突き動かされて批判をしているということは、その時点でもう既にその行為は無駄とは言い切れないわけだ。

そもそも人間は、予め何らかの達成すべき目的を持って生まれてくるわけではない(多くの宗教ではそういう説を採るが)。それでも人間は存在し、何かを行う。つまり、そこに意味や目的がある――無駄ではない――から人間は存在しているのではなく、人間が存在しているからこそ、何かが行われるからこそ、そこに意味や目的が生まれてくる。

これがもし、何かしらの目的を達成する可能性を持たないものは無駄であり、それはなされるべきでないとするならば、初めから存在に先立って何らかの目的を持っているわけではない人間自体が無駄であり、存在すべきでないものとなる。当然、人間の存在が前提となる、「無駄か否かの判断」自体も無駄ということになる。「無駄だからすべきでない」説は、人間の存在自体を、そしてありとあらゆる行為そのものを否定するものでもあるわけだ。

――まあそういう自分は、自分の存在も人間の存在も無駄だと思っているけど。でもそれはあくまで自分からしてであって、他人もそうだとは限らない。「無駄だからすべきでない」説の一番奇妙なところは、初めから人生の目的も意味も世界観も一致していないであろう他人にとっての必要・不必要を、勝手に自分の感覚で決めているところだ。あんたの感覚は「人間の総意」か何かなのか?と。

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ひきこもりという役割を引き受け
ざるを得なかった一人として
人間について考えてみる。
でも、本当はただの断末魔ブログ。

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