ポジティブ・アレルギー

物事を顧みず、ひたすら自身にとって都合の良い部分だけを見て突き進まなければならない、ポジティブ社会への拒絶反応

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

人は幻想に溺れることでしか生きながらえることはできない

釣り - Wikipedia

* 釣り(電子掲示板)

インターネット掲示板で議論を盛り上げるために他人が憤りそうな話題をわざと出すのを「釣り」という例もある。逆に、発言自体は釣りではないのに、「釣り」のレッテルを貼って、その発言を無効化させる用法もある。

「インターネット掲示板で」とあるが、「他人が憤りそうな話題をわざと出す」ことで成り立っているのは何もネット掲示板だけに限ったことではなく、テレビや雑誌、新聞のようなものから、はたまた井戸端会議のようなものも含めて、それはあらゆるメディアに共通した事柄だろう。そして次はそこで生み出されたレッテルや盛り上がり方に対する対抗言説が出てきて、闘いが始まる。殆どのメディアはそういうある意味空虚でマッチポンプ的な活動によって生きながらえている。そしてその煽りや闘いで人の目を引く事ができなくなると、そのメディアは社会的な死を迎える。こういったことは、「他人が憤りそうな話題」を「他人を煽り立てる話題」と読み替えるならば、殆どの商品やサービス、思想体系にも当てはまる。

冷静になって考えてみると、こういった動きは実にバカバカしく思える。しかしながら、こういう「釣堀」で大漁旗をはためかせることができるからこそ資本主義は、そして社会は回り続けることができるという側面もある。そこで売り文句として用いられている効用が本当に得られるのか、それは本当に事実に即しているのか、或いはそこで述べられた大儀は本当に筋の通ったものなのか、という判断に対して多くの人間が本当に厳密な目を持ち始めると、人や物の動きは停滞する。何故なら、世の中には建前と内容が一致した活動やサービス、政策、規範などというのはそう滅多には存在しないからだ。そして人や物の動きが停滞すると、経済もまた停滞する。

結局のところ、人間社会においては、そこで説明された事柄が実態に則しているか否かなどということよりも、如何に活動を活発にし、それを持続可能にするか、ということの方が重んじられる。「生きる意味」は生まれる前には存在し得ないのと同じように、大儀があるから活動があるのではなく、活動が生まれるからこそ大儀が生まれ、むしろその活動を守るために大儀は――内容的にではなく、体裁的に――守られる。

しかしその出鱈目性が認識され、その不当性に囚われ始めると、活動を持続させ、状態を維持することは難しくなる。個人的にも社会的にも。つまり人間は、幻想に溺れることでしか生きながらえることはできない、そういう性質を持っている。

 ▼「釣堀」に穴を開ける行為

多くの社会問題はその幻想と実態との齟齬から生まれてくる。故に、それらの問題と向かい合うためには、その幻想に切り込まなければならない(別にそれと向かい合ったからといって問題が解決するとは限らないが)。だがそれは、既存の「釣堀」に穴を開ける行為でもある。だからこそそういった行為は忌み嫌われ、阻害される※1。そしてその阻害には、「幻想に溺れることでしか生きながらえることはできない」という人間の本質が関わっている。

実際、既存の「釣堀」に穴を開ける行為を行った人間もまた、別の「釣堀」に馴染むことができなければ生きていくことはできないだろう。自己が持つ状態の内容を建前と一致させようとすればするほど、その者の生命の存続自体が危うくなる。このことは、その人間が生き残ることができるか否かを分け隔てる一つの重要な鍵となっているように思う。



※1 その阻害は大抵、問題を個々人の問題解決の意欲の強さに置き換えることによってなされる。つまり、問題は既に解決しているのだが、其々の精神的未熟さ故に問題が生み出されている、というようなような形でそれはなされる。こういった、自己の状態は己の自由意志によってコントロールされている、という自由意志幻想は、近代以降の人間社会における最も一般的で、最も強靭な幻想と言っていいだろう。

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://positiveallergy.blog50.fc2.com/tb.php/466-419d830f
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

 | HOME | 

プロフィール

後正面

Author:後正面
ひきこもりという役割を引き受け
ざるを得なかった一人として
人間について考えてみる。
でも、本当はただの断末魔ブログ。

働けど無職。
-------------------------
※コメントは記事の内容(主題)に関するもののみ受け付けています。また、明らかに政治活動的な性質を持つ内容のコメントはお控え下さい(そういった性質を持つ発言は、それを許容するような姿勢を持つ一部のブログを除いて、自分のブログで行うものだというのが私の基本的な考え方です)。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

FC2カウンター

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。