自立と依存は対立する概念ではない
▼「自立」の中身は持続可能な依存
他人や環境に依存せずに生きていくことが出来る人間はない。それは「自立」というブランドを獲得した人間にも言える。その「自立」という状態は、運や資源、社会システム、文化、宗教、慣習、道具、情報、思想、コミュニケーション様式、社会的趨勢/情勢、肩書き、集団/組織、コネ/人脈、マッチング/タイミング、欺瞞など、様々なものに上手く依存することができて初めて成立する。
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「自立」とは、生活環境を将来に渡っても持続させることが可能であるような良好な依存状態のことを意味し、一般的に言われる「依存」とは、将来にはその生活が破綻することが確実視されるような持続性のない依存のことを意味する。
即ち、人間生活における自立/依存とは、それがより良好であるか否かの違いはあれど、どちらも内容的には依存には違いなく、決して対立する概念ではない。従って自立問題の核心は、持続性に問題がある不都合な依存状態を持つ者が、如何にして持続可能でより良好な依存状態を獲得するか、というところにある。
そして依存は一人だけでは為しえない以上、その問題は決して「個人の問題」には収まらない。さらに言えば、もし自立を獲得した者がそれについて語るならば、私はどのような形でどのようなものに、どうやって依存してきたか、ということを語らねばならない。
***
だが実際には、自立と依存は恰も対立する概念であるかのような前提でもって話が進められることが多い。そしてそこでは、前者が善で後者が悪であるかのようにして取り扱われる。だがその時そこで行われている自立議論は、もはや内容を度外視したただのブランド論議であり、各々が獲得した概念上のシンボルの見せ合いっこでしかない。
他人や環境に依存せずに生きていくことが出来る人間はない。それは「自立」というブランドを獲得した人間にも言える。その「自立」という状態は、運や資源、社会システム、文化、宗教、慣習、道具、情報、思想、コミュニケーション様式、社会的趨勢/情勢、肩書き、集団/組織、コネ/人脈、マッチング/タイミング、欺瞞など、様々なものに上手く依存することができて初めて成立する。
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「自立」とは、生活環境を将来に渡っても持続させることが可能であるような良好な依存状態のことを意味し、一般的に言われる「依存」とは、将来にはその生活が破綻することが確実視されるような持続性のない依存のことを意味する。
即ち、人間生活における自立/依存とは、それがより良好であるか否かの違いはあれど、どちらも内容的には依存には違いなく、決して対立する概念ではない。従って自立問題の核心は、持続性に問題がある不都合な依存状態を持つ者が、如何にして持続可能でより良好な依存状態を獲得するか、というところにある。
そして依存は一人だけでは為しえない以上、その問題は決して「個人の問題」には収まらない。さらに言えば、もし自立を獲得した者がそれについて語るならば、私はどのような形でどのようなものに、どうやって依存してきたか、ということを語らねばならない。
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だが実際には、自立と依存は恰も対立する概念であるかのような前提でもって話が進められることが多い。そしてそこでは、前者が善で後者が悪であるかのようにして取り扱われる。だがその時そこで行われている自立議論は、もはや内容を度外視したただのブランド論議であり、各々が獲得した概念上のシンボルの見せ合いっこでしかない。
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