ポジティブ・アレルギー

物事を顧みず、ひたすら自身にとって都合の良い部分だけを見て突き進まなければならない、ポジティブ社会への拒絶反応

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デマ騒動の裏に潜むある種の自己責任論

http://twitter.com/cortexlife/status/66670776560001025

ユッケで死亡した人達は全員福島からの避難民らしいです!実はみんな放射線の急性障害による腸粘膜破損が原因だそうです!これを隠すために大腸菌0-111のせいにしてますが、被害者の1人は当初医者でも原因不明と説明していました。これは国ぐるみの隠匿です!緊急拡散お願いします!

こういうデマを流す人がいたそうで。

「ユッケで死亡した人達は全員福島からの避難民」というのは2ch発の釣り情報(情報の海の漂流者)

このツイートは、いわゆる釣りだったらしい。

はてなブックマーク -Twitter / c_ten: ユッケで死亡した人達は全員福島からの避難民らしいです! 実はみんな放射線の急性障害による腸粘膜破損が原因だそうです!

だがその釣りに引っかかってこのツイートをRTしてしまった人達がいたらしく、その人達が非難――というより実際には馬鹿に――されるといういつものパターンが繰り広げられている。しかし、この釣りに引っかかってしまった人達への非難は本当に妥当なものと言えるのだろうか。
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放射能と放射線を蛍に例えると…みたいな解説を池上彰がしていたが、話題が話題なのでせっかくだからこのデマ騒動も一旦放射能と放射線に例えて考えてみる。その場合、デマ拡散による釣りを目論む人間が放射能で、それによるデマツイートが放射線、デマツイートに接することで行われた粗忽なRTが放射線による影響といったところだろう。

今回のデマに接触することは、その内容が下らなく、尚且つ開設して間もないユーザーの呟きということもあり、線量的に言えばそれほど高くない被曝と言えるかもしれない。しかしそれが極端に高い線量でなくとも、ある程度被曝すれば一定の確率で癌になる人間が出てくる。そうでなくても、精神的に不安定になって体調を崩してしまう者が出てくる場合もあるだろう。同じように、世の中には騙され易い人がいて、どんな下らない嘘やデマでもそれに強い影響を受けてしまう人間が一定数出てくる。

さて、こういった前提条件を鑑みた上で今回の騒動を見てみた時、果たしてこのデマをRTしてしまった人達は、こんな下らない釣りに引っかかってしまったのだから非難されて当然、と言えるか。

もしそれを是とするなら、それはある種の自己責任論と言えるだろう。何故なら、その非難が正当性を獲得するためには、皆が意識を高く持つ努力をすればこんな下らないデマには騙されないはずだ、という前提が必要になるからだ。もちろん、「馬鹿」は生まれつきと考える人もいるだろうし、これらの非難は実際そういう考えの下で行われたのかもしれない。が、「生まれつき」を根拠にした非難が今の時代に社会的正当性を獲得するとは考え難い。つまり、少なくとも建前的には――デマをRTして非難されるのは、デマに対する意識が低くそのための努力を怠ったからであり、故に自己責任、という理屈が裏づけとしてなければその非難が正当なものとして社会的に認められるのは難しい。そして実際に非難は許容されているように見える。

この自己責任論が「これはネタです」と言いながら大路を走りまくる人達と、リテラシーの低い人間は叩かれても当然、と考える人達を結びつけている。そして当人達が意識するか否かにかかわらず、結果として、前者は人を騙す遊びを享受すると同時に後者にバッシング対象を提供し、後者は叩きを享受すると同時に釣りを行い易い環境を作って前者にそれを提供する運びとなっている。この手の騒動はそういった相互依存関係によって成り立っている。

 ***

だが、幾ら騙されて非難されるのは自己責任といっても、殆どの人間が騙されないような下らない嘘にさえ騙されてしまう人間が常に一定数でてくるのは事実だろう。そういった条件が大前提として存在している。にもかかわらず、それによる結果を個人の意思の問題として片付けてしまうのはどうなのか。

というのも、その大前提を踏まえた上で考えてみると、殆どの人間が騙されない下手な嘘に騙されてデマ拡散の一端を担った人間が叩かれるのは当然、という考え方は、殆どの人間が癌にならない程度の被曝しかしていないのに癌になり、それによって他人に負担を掛けてしまうような人間は叩かれて当然、という考え方と本質的には変わらないのではないか。そして、下らないデマに騙されてRTしてしまうような人間は危ないから「措置入院」という考えは、誰かに迷惑を掛ける可能性を示唆する印しを持つ人間は隔離すべし、という考えと同じものなのではないか。つまり、この手の叩きは見ようによってはいわゆる二次被害として見ることもできる。

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Author:後正面
ひきこもりという役割を引き受け
ざるを得なかった一人として
人間について考えてみる。
でも、本当はただの断末魔ブログ。

働けど無職。
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※コメントは記事の内容(主題)に関するもののみ受け付けています。また、明らかに政治活動的な性質を持つ内容のコメントはお控え下さい(そういった性質を持つ発言は、それを許容するような姿勢を持つ一部のブログを除いて、自分のブログで行うものだというのが私の基本的な考え方です)。

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