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ポジティブ・アレルギー

物事を顧みず、ひたすら自身にとって都合の良い部分だけを見て突き進まなければならない、ポジティブ社会への拒絶反応

「Studio Oneは音が良い」は本当か~REAPERとの比較を通して検証

Studio One(以下S1と略す)はv2が出た頃からずっと気になっていたDAWだ。比較的良心的な価格設定(セールを上手く利用できた場合)、後発の優位性を生かしたインターフェイス、そして何よりMelodyneとの統合は驚きだった。

S1_compare_23.png

実際にあの機能を利用するかどうかはともかく、単に他のDAWを後追いするだけではなく、何か独自に新しいことをやっていきたいという意気込みが感じられ、それが魅力的だったのだ。それは今や安定期に入ってしまった感のあるかつてのReaperに感じたものに似ている。そして潜在的ユーザーもまたReaperと被っているように思え、つまりReaperのライバルとしても気になっていたのである。

しかしそれとは別にまた気になっていたことがある。それはS1は他のDAWよりも音が良い、という世間での評判についてだ。こういった主張は海外のオーディオ関連フォーラムでも多くみられた。取り分け日本のネット上ではそれがほぼ無批判に受け入れられ、S1は音が良い、というのが定説になっている感すらある。

だが少なくとも近年のDAWにおいては其々で音の良し悪しがでることはない、というのがこの界隈の定説だったはずだ(――ただしサンプリング・レート変換に関しては優劣の目安になるものはある。とはいえ、どれだけの人がこれを耳で聞き分けられるか、仮に聞き分けられたとして見た目が綺麗な方が良く聞こえるとは限らないのではないか、という疑問もあるが――)。

ところが今回は開発元のPreSonus自体が、聞き分けが可能なほど音が良い、と言い切っているのだ(以下はPreSonusのサイトに以前掲載されていたもの)。

https://web.archive.org/web/20150330183158/http://www.presonus.com/products/studio-one/explore/sounds-better

Sounds Better.

You can hear the difference with Studio OneR. It just sounds better. This isn’t some happy accident, though: Studio One has a new 64-bit audio engine, written from the ground up.

Studio One provides truly high-resolution audio, recording at sample rates up to 384 kHz with 32-bit floating point resolution. Studio One Professional can operate its mixer with 64-bit floating-point, double-precision processing. When needed, Studio One's audio engine automatically switches to 32-bit processing on the fly for use with plug-ins that can only process 32-bit audio.

These are not simply theoretical advantages; the difference is audible. Our opinions are a little biased, we admit, but we encourage you not to take our word for it. Take a look at what others have to say about the sound of Studio One, how smooth and "analog" it sounds. Most of all, listen for yourself.

はっきり言ってここで音が良い論拠として挙げられたこれらの主張は「?」だし、「smooth and "analog"」ということは勝手に音が変えられるということ?それはちょっと問題なんじゃないか、Mixbusみたいにコンソール・エミュが入っているということなのかもしれないが、それならそうと言うべきだし、と疑問は尽きないのだが、音が良く聞こえるのは「幾つかの幸運の積み重ねじゃない」と念押しまでしているのだから、もしかしたらこれは何かあるのか、と。仮に本当に音がよければ羨ましいじゃないか。

このことに関してはずっと気になっていて、いつかReaperの音と比較してみたいと思っていたものの、中々気が乗らずにいた。しかしこのほど生活が悪い意味で安定期に入ってしまったのを機に、漸く重い腰を上げてみることにした。

以下、S1とReaperの音の比較について。比較に使用したのはStudio One_v3.01(Demo)とReaper_v5.01。UR28Mをオーディオ・インターフェイスとして使用。

【目次】
 ▼(1)設定について
 ▼(2)Nullテスト
 ▼(3)実際にミックスして比較
 ▼(4)シンセを書き出して比較
 ▼(5)「音が良い」の論拠について
 ▼(6)おまけ(CPU負荷テスト)
----------------------------------------------------------

さて、DAWごとに音の違いがあるかどうかを確かめる際、まず気にかけなければならないのは其々が持つデフォルト設定の違いについてだ。比較する際にはその設定を全て合わせなければならない。

取り分けPanLawの設定が合っていないとボリュームやパンを弄っただけで、あるいは素材を並べただけで音量バランスや音量に違いが現れ、それによって当然音も変わってくる。デフォルト設定のまま比較して異なった音が出てくるのは当たり前なのだ。だがその違いはDAWの音の違いではなく設定による音の違いでしかない。

これはごく基本的な基礎知識であり、常識だ。すなわちあるDAWの音が他のものよりも良いと言う時、「PanLawなどの設定を全て合わせたにもかかわらず」ということが前提になければ話にならない。よって設定に言及せず「音が良い」という記事があったとすれば、それは初めから疑ってかからなければならない。このような知識があるにもかかわらずそれについて触れないなんてことは通常考えられないからだ。


 ▼(1)設定について

  • まずS1側

    スタート -> 設定
    S1_compare_42.png

    オプション -> オーディオ設定
    S1_compare_03d.png

    オプション -> 詳細 -> オーディオ
    S1_compare_24.png

    ソング -> ソング設定 -> 一般
    S1_compare_61x.png

    ソング -> ミックスダウンをエクスポート
    S1_compare_02a.png


  • 次にREAPER側

    Preferences -> Device
    S1_compare_38x.png

    Project Settings
    S1_compare_04b.png

    S1_compare_41b.png

    S1_compare_50x1.png

    Preference -> Buffering
    S1_compare_43x4.png

    Preference -> Playback
    S1_compare_44x.png

    Preferences -> Recording
    S1_compare_05c.png

    Preferences -> Rendering
    S1_compare_46b.png

    Preferences -> Media -> Media settings
    S1_compare_60x.png

    Preferences -> Compatibility
    S1_compare_48x.png

    Preferences -> VST
    S1_compare_49x.png

    File -> Render
    S1_compare_01x.png

    青枠で示したものはS1では明示されていないが弄ると音が変わる設定項目。これについては「(4)シンセを書き出して比較」の項目で述べる。
 
――32bit floatで書き出す設定にしているのはDAW上でのプレビューと極力同じ音にするため。またReaper側はここではわざわざ音を鳴らさずに済むようにレンダリング設定を「Online Render」ではなく「1x offline」にしているが、出力結果はどちらでも同じだと思う(というかS1には「1x offline」がないのか?)。因みにサンプル・モードの「Extreme HQ」はReaper_v5.01で新たに追加されたモード。

尚、PanLawの設定を合わせる際には少し注意点がある。S1の場合、モノラル素材を読み込んだ時はモノラル・トラック、ステレオ素材を読み込んだ時はステレオ・トラックへと自動的に切り替わる。尚且つその際にモノラル・トラックは「PanLaw -3dB」、ステレオ・トラックは「PanLaw +0dB」に設定される。

左はステレオ素材、右はモノ素材を読み込ませたところ
S1_compare_19a.png

Reaperはそのような挙動をしないので、モノラル素材を読み込ませたトラックとステレオ素材を読み込ませたトラックを別々に設定しなければならない。また、パンモードにも気を配らなければならない。ここではステレオ・トラックは「REAPER 3×balance(deprecated)」、モノラル・トラックは「Stereo balance/mono pan」が最適だと判断した。

ステレオ素材を読み込ませたトラックの設定
S1_compare_08.png

モノ素材を読み込ませたトラックの設定
S1_compare_07.png

さらにセンド・トラックもステレオ素材を読み込ませたトラックと同じにする。

しかしここで大きな問題が生じた。Reaperにはそもそもモノラル・トラックという概念がないのだ。つまりS1と完全に設定を一致させることは出来ない。


 ▼(2)Nullテスト

設定を完全に一致させることができなかった時点で結果は想像できるわけだが、一応Nullテスト――其々のDAWに同じ素材を読み込ませ、設定を合わせた状態で書き出し、一方を逆位相にしてもう一方にぶつけて無音になるかどうかを試すテスト。無音になった場合、双方とも同じ音が鳴っていることを意味する――をしてみた。以下はその結果。

・ステレオ/モノラル素材共に、パンをセンターのままにしてボリュームを弄っただけだと完全一致

・ステレオ素材はパンを弄っても完全一致

・モノラル素材はパンをセンターか右/左端にすると完全一致するが、その中途に設定すると完全一致しない。違いはL50/R50で最大になる。

左がパンR90、右がパンR50の結果
S1_compare_1011.png

・モノラル素材であってもFreeGでパンを設定し、Reaper側でルーティングを設定すると完全一致
S1_compare_12_r50.png

・本来完全一致する設定であってもサンプリング・レートが異なる素材が混在していた場合完全一致しないことがある

・モノ/ステレオ共に、センドを使い始めると微妙な違いが生じ、完全一致しない
S1_compare_09.png

モノラル素材でパンを振るとNullにならなかったのはやはりReaper側がモノ・トラックではなかったからだろう(ただし上に示した通り、プラグインでパンを振ることでNullにすることは可能)。また、センドを使い始めると基本的に完全一致はしなくなるようだ。


 ▼(3)実際にミックスして比較

パラ出ししたドラム・パートを含めて10個のwavファイル(44kHz/24bit)、そしてセンド・トラックを含めて17のトラックを持つプロジェクトで其々設定を合わせ、簡単なミックスをしてみた(S1でミックスしてその設定をReaper側にコピー)。

S1_Reaper_Comparison.zip

含まれている内容は以下の通り(余り音圧上げはしていないので音はかなり小さめ)
・Jubal_S1_dry-------FXオフ
・Jubal_S1-------FXオン
・Jubal_Reaper_dry
・Jubal_Reaper
おまけ
・Jubal_S1(float)-------処理精度を32bit floatに変更
・Jubal_S1(96kHz)-------96kHz/32bit floatで書き出し
・Jubal_S1(24bit)-------44.1kHz/24bitで書き出し

  • まずは全てのFXをオフにして書き出し。

    ラウドネス・アナライズ
    S1_compare_21a.png

    ラウドネス・アナライズでは全く同じ結果が出た。

    逆位相でぶつけてみたところ
    studio one_compare_01

    モノラル素材のパンはセンターのみだが、センドを用いたため完全一致しなかった。しかし恐らくこれを聞き分け出来る人はいないだろう(――因みに逆位相をぶつけた際、最初と最後に一瞬大きな違いが生じるが、これはノイズ取りのために用いたオートメーションを細かく合わせていないため。というかオートメーションを使い始めると同じように合わせたつもりでも恐らく完全一致はしなくなると思う)。

    ただし前述した通りReaperにはモノラル・トラックがないという特性から、モノラル素材のパンの振り方によってはもっと大きな違いが出る可能性はある(この違いはプラグインにパン振りを任せることで回避可能)。逆にモノラル・トラックを持つDAWだとモノラル素材のパン振りでも違いは出ないのではないか。

  • 次にFXをオンにして書き出してみた。14種類、65個のFXを使用。

    ――ReaperはVST2を、S1はVST3を使用している。これはS1でVST3を使用していたことに後から気付いたため(この検証は元々Reape v4で始めたが、それはVST3に対応していなかった。v5では対応済み)。要するにやり直すのが面倒くさいため。ただしVST2と3ではパラメータをオートメーションで動かしたりしない限り、恐らく音は変わらないと思う。――

    DAWによって音が変わる派の人の中でも、プラグイン使用時にそれが起こる、と考えている人は少なくないのではないか。例えばReaperでもバージョンによってIKやMeldaのプラグインの音が、センドを使用した際やドライ音を混ぜた際に明らかにおかしくなるケースに遭遇したことがあった。おそらく遅延補正関係の何かがおかしくなっていたのではないかと思うが、こんな風に同じDAWでありながらバージョンが違うだけで明らかに違う音が出る経験をすると、同じDAWでさえこういうことがあるのだから、と思ってしまうのはいたしかたのないことかもしれない。もちろんそういったバグや相性の問題をそのままDAWの音の良し悪しに結びつけるのは間違いだが、こういった経験はこの部分は何か違いが出やすくなるようなセンシティブさを抱えているのではないか、と勘ぐらせてしまうには十分だろう。

    ラウドネス・アナライズ
    S1_compare_26x3.png

    今度はラウドネス・アナライズでも少し違いが出た。ただしアナログモデリング系のエフェクトやシンセを使用した場合、或いはリバーブやディレイを用いた場合、それらは毎回違う結果を出すので同じDAWの同じ設定で書き出しても完全一致はしない、ということには留意しておく必要がある。しかし一方で、今回のこのミックスでは何度書き出し直してもReaperの方がラウドネス・レベルが低くなるという傾向がみられた。

    また補足情報として、S1ではモノ・トラックにVSC-2を挿すとこんな感じに一方のチャンネルが無効化されていたがReaperではそうはならないので、ここでも設定を完全に同じにはできていない可能性があることも付け加えておく。
    S1_compare_20.png

    因みに波形はこんな感じ。似たような感じではあるが所々異なっている。
    S1_compare_39x2.png

さて肝心の音に関しては…トラック数が少なすぎたのか、音圧が低すぎたからか、小型モニター(SC204)を使用して比較的小音量で聞き比べているからか、やはりそれ程大きな違いは感じない。

foobar2000ABX Comparatorをインストールし、foobar2000上で二つのファイルを選択して「右クリック -> Utilities -> ABX tracks」でブラインドテストが出来るので、一度これらのファイルを聞き分けられるか試してみて欲しい。
S1_compare_51.png
S1_compare_52.png

この二つをブラインドテストで確実に聞き分け、尚且つどちらか一方が優であると感じる人はどれくらいいるだろうか。そういう人は余りいないのではないか。少なくとも一聴して明らかに異なると言えるほど大きな違いはないだろう。

それに対し、おまけとして付属させておいた処理精度を32bit floatに落としたものと96kHzで書き出したものは普通に聞き分け可能な違いが出ているように思う。一方24bitで書き出したものは正直自分には違いがよく分からなかった。

ただし24bitでの書き出しは全体ではさほど変化は無くとも、シンセやKontacktなどのサンプラーを立ち上げた個別トラックを固める場合、音色によってはハッキリとした違いが出る場合もある。また複数を書き出すとそれだけ音の違いも顕著になってくる可能性があるので、DAW上でステムやフリーズをする際は24bitではなく32bit floatで書き出す設定にしておいた方が無難だろう(無論それだけ容量は増えることになるが)。そうしておけばメモリやCPU消費節約のためにトラックを固める際も音の変化を一切気にする必要がなくなる(処理精度を64bit floatにしている場合ほんの少し音は変わるかもしれないが、気にする必要はないレベルだろう)。

尚、Reaperでは「Project Settings -> Media -> Media formato for Apply FX~」からそれに関する設定を変更できる。
S1_compare_53.png

それから、今回の検証では二つのDAWで出力した2mixは最終的に似たような音にはなったものの、その途中では何度も明らかに異なる結果が出たということも付け加えておきたい。原因はもちろん設定ミスだ。今回用いたのはかなり小規模なプロジェクトだが、それでも他のDAWと設定を完全一致させるのはかなり大変な作業だった。つまりDAWごとの音質比較を行う際には、設定ミスというヒューマン・エラーの可能性も念頭においておかなければならない。


 ▼(4)シンセを書き出して比較

てなわけで、其々のDAWでwavファイルからのミックスをして聞き比べてみたところ余り差が出なかったことを受けて、やはりDAWによって音が異なるというのは迷信だった、という結論を以ってこの検証を終わろうとしたところ、ふと「S1はプレビューの音が良い」みたいなことを言っていた人がいたことを思い出した。

そこで市販のCDから抜き出した同じwavファイルを其々のDAWに並べて視聴してみると、実際どうも音の鳴り方が違うように感じた。S1の方が低音が出ているように聞こえるし、音の輪郭もハッキリしているように聞こえる。また、Reaperでの出音はS1に比べて音が近すぎて圧迫感を感じるように思えた。

さらに試しに双方に同じMIDIを読み込ませて同じプリセットでシンセを鳴らしてみると、全くと言ってよいほど異なった音が出て愕然とした。設定さえ合わせていれば全てのDAWは同じ音が出るはずではなかったのか、と。

しかしこれだけ音が違うのだから何かあるはずだと、もう一度Reaperの設定項目を徹底的に見直していくと、S1では明示されていない音が変化する設定項目を多数発見した。「(1)設定について」で示した青枠で囲んだ部分がその項目だ。もしかしたら他にも音が変わる項目があるかもしれないが、少なくともあそこで挙げた項目のどれかを変更すれば確実に音は変わる。とりあえずバッファに関する項目は全て音に影響を与えるようだ。

これが何を意味するかと言えば、DAWごとに音の違いがあるかを確かめる際、ディザをオフにし、PanLawやレート、ビット深度、処理精度を合わせただけでは全く不十分で、上に挙げた設定項目についてもまた同じように合わせなければならないということだ。逆に言えばそれらの設定を合わせることができなければ当然異なった音が出てくることになる。

だがそれらの設定項目を同一にするのは極めて困難だと言わざるを得ない。というのもS1がそうだったように、大抵のDAWはそれらの項目が全て設定として明示されているわけではないだろうからだ。つまり設定を合わせるには耳だけが頼りなのだ。それによってあの多岐にわたる設定項目の膨大な組み合わせの中から適切な組み合わせを見つけ出さなければならない。そもそも異なった設定で固定化されているDAW同士の場合、設定を合わすことが出来ないため、異なった音が出てくることを免れない。

幸いReaperでは多くの設定項目を自分で変更することが可能になっている。DAWが保有する音が変わる要素の全てがReaperにおいて変更可能となっているかどうかは分からないが、何にせよ耳を頼りにしてその組み合わせの中から極力S1の音に近くなるものを探していった結果が「(1)設定について」で示した設定だ。

もちろんあれが正解というわけではないし、他にもっとそれっぽくなる組み合わせがあるかもしれない。実際完全に同じ音に出来たとは言いがたい。もしかしたら単に組み合わせだけではなく、CPU項目の設定では幾らのスレッドを使用するか自動検知する仕組みになっているようだが、そこら辺でも各社の違いが出るのかもしれない。

また、前述した通りシンセは毎回異なった音が出て比較がより困難なため、途中から市販のCDから抜き出したwavも用いて設定を模索した。プレビューの聞き比べはいちいちデバイスを切り替えなければならないのが辛いところだが。そしてそうやってwavの聴き比べをすると、この設定では中低音辺りが弱いからから、Reaperの方がスネアが上の方で聞こえ、さらにS1の方が音が大きく聞こえる。

しかしこんな作業ばかりやっているといい加減DAWノイローゼになりそうなのでここらで打ち止めにすることにした。これ以上音が近くなる可能性があるかどうかも分からないし。

因みにここで用いたwavは「Basia/Sweetest Illusion」の一曲目の『Drunk On Love』。これの良いところは録音、内容ともに極めて良好な上に、どこのブックオフでも必ず100円から280円で手に入るところ。そしてとにかくベースの音が良く、設定を変更した際の低音の変化が非常に分かりやすい。

何にせよそうやって導き出した設定でのReaperとS1に同じMIDIファイルを読み込ませて鳴らせてみたのが以下のファイル。

buxWV160_Comparison.zip

シンセはHarmorの「Church organ」プリセットを使用。MIDIはブクステフーデの『シャコンヌ ホ短調』(実際はもっと遅く演奏される)をベロシティ80でベタ打ちしたもの。他のDAWでも検証できるようにMIDIファイルも同封しておいた。同じく同封された「buxWV160_Reaper_Default」はReaper_v5.01のデフォルト設定(もちろん赤枠の部分はS1と合わせている)で鳴らしたもの。Reaperのデフォルト設定を確かめたい場合は意中のバージョンをポータブル・インストールし、そこからオプションを覗けばよい。

Harmor
S1_compare_harmor.png

ラウドネス・アナライズ
S1_compare_54x6.png

今回はラウドネス・アナライズでもわりと近い結果が出た。最初S1の方が明らかに小さな音になっておかしいなと思っていたのだが、S1のベロシティ表示をパーセントからMIDIに切り替えて確認すると勝手に数値が79に下げられていて、それが原因となっていたようだ。なので後からReaperの側のベロシティも79に下げた。

それはそうとして、重要なのは実際に出てくるサウンドだ。さて、これを聞いてどう思うだろうか。

尚、このファイルではブラインド・テストで聞き分けできるかどうか自体はそれ程重要ではない。何度も言うようだが、シンセは同じDAWの同じ設定でも毎回異なる結果を出すからだ。その違いの分かり易い部分を繰り返し再生すれば容易に聞き分けが出来てしまう。従ってこの場合は全体を通しての音の傾向の違いを比較する必要がある。

それから「(3)実際にミックスして比較」では用いたプロジェクト及びミックスの音がショボ過ぎたせいもあって音の違いが認識しにくかったが、後から確認したところ、エフェクトを使用しただけでも設定で音が微妙に変わることが分かった。ただしここに上げたファイルは再設定後のもので、それに関しては後から聞き直しても聞き分け困難だった。

 <結論>

音声ファイルを用い、センドやプラグインを使用せずミックスを行い吐き出したファイルは使用したDAWが異なっていても完全一致させることが可能。ただしセンドを使用すると微小の違いが生じる。

基本的には設定を全て完璧に合わせればどのDAWでも同じ音が出る(この場合の「同じ音」とはNullのことを意味しない)はずだが、それを為すことは困難、もしくは不可能であるため、実質的にはDAWごとに其々異なった音が出る。そしてプラグインを用いた場合、プレビューでの音の違いが吐き出し結果にも影響を与える。取り分け音源を用いた場合はその違いが顕著に表われる――というのが今回の検証で得た自分なりの結論。

もしDAWごとに異なった音が出ることが信じられないのであれば、とりあえずReaperで「青枠」の部分を極端に異なった設定にした上でwavなり音源なりを鳴らして聞き比べてみて欲しい。

ではS1は音が良いのか?これに関しては、市販のCDを聞き比べした当初はそう思ったものの、最終的にはそういうわけでもないという結論に達した。Reaperの音がぼやけているように聞こえたのはその時「inform plug-ins of offline~」がオフになっていたからだろうし、低音が弱いように感じたのは「Allow on tracks~」や「Don't flush synthesizer~」、「Pre-zero plug-in output buffers」、「Run FX when stopped」などがオフになっていたからだろう。

少なくともS1の方が解像度が高いなどということはないと思う。仮に「解像度」を輪郭の明瞭さと捉えるなら、Reaperは設定によってはS1よりもより輪郭をハッキリとさせることが出来るが、しかし輪郭をハッキリさせればよい音に聞こえるかと言えばそうでもなかったりする。

また、当初S1の音が良いと感じた一番の理由は、S1はReaperと比べて常にある程度音との距離が取れていて圧迫感を感じ難かったところにある。だがこれも単にS1の「Media buffer size」がReaperのデフォルト設定よりも多目に取られているからであろうことが分かった。これが今回の検証で得た一番の収穫だ。もし音が近すぎて圧迫感を感じたら「Media buffer size」の数値を上げればよいわけだ。

ただしこれを上げると帯域バランスも変わるのでそれは注意しておく必要がある。例えばそれを上げた結果、目の前で飛び出すように鳴っていたベースが後に引っ込み、迫力がなくなってしまったりすることもある。とはいえ、基本はここで挙げた設定以上にはしていた方が良い結果になりやすいようには思う。

 <Reaperの設定項目について>

Reaperの其々の設定項目が持つ音の特徴に関しても少し書き留めておきたいと思う。

Deviceの「Pre-zero output buffers~」を有効にすると音が凄く平べったくなるが、結果として高音が前に出てきやすくなるというメリットがある。同時に圧迫感も出やすくなるが。基本的には無効にしておいた方が良いが、パートごとに書き出す時、他パートとメリハリを付けるためこれを有効にするのも面白いかもしれない。尚音を平べったくする方法としては、他にもAudio bufferingの「Audio rendering/processing threads」を1にしたり、「Media buffer size」を0にする方法がある。

また、デフォルトで有効になっているCompatibilityの「Pre-zero plug-in output buffers」も有効にすると音が平べったくなるので、奥行きを出したい場合はこれを無効にする手もある。ただしここを無効にすると音が遠くなり、結果として帯域バランスも変わるという点には注意が必要。

奥行きを出したい場合は、Mediaの「Desired cache resolution」を上げるのも有効。ここを上げると元々持っているリバーブ成分がより聞こえやすくなる。Audio bufferingの「Media buffer size when per-take FX~」や「Render-ahead」も同じような効果があるが、音を聞く限り、前者は高音、後者は低音に影響を及ぼし易いように聞こえた。

輪郭をハッキリさせたい場合はAudio bufferingの「Thread priority」をHighest(Reaper5のデフォルト設定)やTime Criticalに上げると良い。ただしTime Criticalを選択すると余裕のない窮屈な音になりやすい。また「Bhebavior」の数値を上げても輪郭はハッキリするが、これも帯域バランスが変わりやすく、必ずしも数値を上げれば上げるほど良い音になるとは限らない。

他にもPlug-ins_VSTの「Don't flush synthesizer~」を無効にすると低音と引き換えに高音の輪郭をハッキリさせたり、下の帯域と音を分離させたりすることができる。逆にAudio Bufferingの「Allow live FX」を無効、もしくは数値を下げれば、定位のボヤけと引き換えに音を左右に広げることができる。

こういった設定を弄っていて気付いたのは、輪郭をハッキリさせるほど音が硬く細くなったり、低音や高音を強調させようとするともう一方が引っ込んだりするなど、多くの項目は何かを引き換えにして何かを得るというようなトレードオフ的な性質を持っているということ。

それから「Reduce denormalization~」という設定項目があるが、これを有効にするとデノーマライズを回避するため極小のDCオフセットが入れられるらしい。ジャスティンは極小なのでクオリティに関しては心配していない、みたいなことを言っていたが、実際はそこそこ音が変わる。ここを無効にした方がセンターの定位がよりハッキリして音もより下の方まで出るように聞こえるし、音との距離も取れて圧迫感を回避しやすい。というわけで、実際はプラグイン側でデノーマライズを避ける対策が行われていることも多いらしいので、もし問題が起こらないのであればここを無効にしておくという手もあるかもしれない。

何にせよReaperのように細かい設定が可能なDAWの場合、曲ごとやパートごとに設定を変えて書き出し、それによってサウンドメイキングすることも可能なわけだ(ただしwavからのミックスの場合、余り違いは出ないと思われる)。

とは言っても、今回はパートごとに設定を変えて書き出したものをミックスし、それによって音がどれくらい変わるか、という検証までは行っていないので、実際にそういった手法にどれほど実用性があるか、というところまでは分からないが。しかし少なくともバッファによる距離調整に関しては使えそうな気がする。


 ▼(5)「音が良い」の論拠について

次にもう一つ別の観点から「S1は音がよい」の検証をしてみたいと思う。すなわち「音が良い」を裏付けるもっともらしい根拠が実際に挙げられているか、という点についてだ。

冒頭でも引用した、以前PreSonusのサイトに載っていた声明

Sounds Better.

You can hear the difference with Studio OneR. It just sounds better. This isn’t some happy accident, though: Studio One has a new 64-bit audio engine, written from the ground up.

Studio One provides truly high-resolution audio, recording at sample rates up to 384 kHz with 32-bit floating point resolution. Studio One Professional can operate its mixer with 64-bit floating-point, double-precision processing. When needed, Studio One's audio engine automatically switches to 32-bit processing on the fly for use with plug-ins that can only process 32-bit audio.

These are not simply theoretical advantages; the difference is audible. Our opinions are a little biased, we admit, but we encourage you not to take our word for it. Take a look at what others have to say about the sound of Studio One, how smooth and "analog" it sounds. Most of all, listen for yourself.


今現在PreSonusのサイトに載っている声明
Explore | PreSonus Studio One

And the sound quality? Well, simply put, it’s unparalleled. In fact, the most common comments from musicians, producers and engineers who have switched to Studio One are “I can just get things done faster” and “Studio One just sounds better.” Let’s find out why.


さらに日本代理店が音の良さの理由としてこんなことを言っていたらしい。
https://twitter.com/looppark/status/601413283589947393

なぜStudio Oneはバージョンアップでさらに高解像度な音になったのかMI7の方に尋ねたら、ver2の音が良いとされたのと同じ理由だった。 「無駄な計算をさせないから解像度が維持できる」 これすなわち無駄な計算させないから軽いのは当たり前。


「モダンコードによる圧倒的な音質」(日本代理店の売り文句)の説明を探していたらこんなのが
ICON » 製品開発ストーリー #9:PreSonus Studio One 3 〜 大幅な進化を遂げた新世代DAWソフトウェア 〜

Studio Oneは、歴史が浅いソフトウェアであるため、ソース・コードがすべてにわたってフレッシュです。“レガシー・コード”は開発上、まったく足枷になっていません。このことは、動作の軽快さ、安定性の高さ、そして音質の良さに少なからず影響を与えていると言っていいでしょう。


ここで音の良さの根拠として挙げられているのは以下の通り。

・最大384kHz/32bit floatの解像度に対応
・64bit floatの処理精度
・「32Bitプラグインが混在する場合、そのプラグインだけ64Bit浮動小数点演算から32Bit浮動小数点演算へ自動的に切り替えられます。つまり、常に最高のサウンド・クオリティと最速のスピードを活用できます。」(日本代理店による日本語訳)
・ 「無駄な計算をさせないから解像度が維持できる」(日本代理店による説明)
・レガシー・コードの足枷がないことが音の良さに影響している
・S1に乗り換えたミュージシャン、プロデューサー、エンジニアは殆ど皆共通してS1は音が良い(或いは滑らかでアナログっぽい)と言っている

まず最初の「384kHz」についてだが、384kHzで利用している人は滅多にいないだろうから、これは皆が言う音の良さとは無関係だろう。次に64bit floatの処理精度についてだが、これは「次世代の64Bitオーディオ・エンジンによる圧倒的な音質」などという大仰な売り文句がなされているが、実際のところ今時64bit floatなんて珍しいことでもなんでもない。Sonarはずっと前からその機能を持っているし、ReaperもS1より先にそれを採用している。つまりそれはS1特有のものではないため、他のDAWよりも音が良い根拠にはならない。

そして謎なのは「32Bit浮動小数点演算へ自動的に切り替えられます。」という部分。よく分からないのだが、64bit floatの処理に対応しているVSTは64bit floatで、そうでないものは32bit floatで処理されるというのは一々書くまでもない当たり前のことではないのか?それとも他のDAWはそうではないのだろうか。「無駄な計算をさせない」というのは恐らくこういったことだと思うのだが、しかし計算量が少ないから解像度が高く保てるのだとしたら、トラックやプラグインが増えて計算量が増えれば増えるほど解像度が低くなるということになるが、そうなのだろうか。因みにこの部分は、S1にVSTの64bit/32bitブリッジが付いているかのように勘違いさせミスリードだとしてKVRで批判されていた。

次にレガシー・コードの足枷が云々に関してだが、これは軽さや安定性、開発スピードの早さの説明にはなっても音の良さの説明にはならないだろう。「少なからず影響」しているならそこを述べなければ意味が無いが、それについては何も述べられていない。

最後のS1に乗り換えたプロが音が良い(或いはアナログっぽい)と言っている、に関しても単なる主観で論拠とは言えない。もちろん経験的に覚えた「違い」が後に証明されることはあるが、逆に言えば個人的主観だけではそれを証明できない。というか、アナログらしさはノイズや倍音を加えたり歪みを与えたりすることでそれを出そうとするのが一般的だが、そういったことに言及せずいきなり「アナログ」という言葉が出てくるのもまた謎である(クリアなのかアナログなのかどっちなんだよ、という)。これもまた「主観」の為せる業、ということでよいのだろうか。

それからS1v3はv2よりも音が良くなった、という意見もそこそこ見かけたが、これに関してはハッキリとしている。

Does Studio One 3 sound better than Studio One 2? — Studio One Expert

v2からv3は、Presenceの再生エンジンとタイムストレッチ・アルゴリズムは変更されたが、それ以外は変わっていないらしい。このことはPreSonus側にも確認が取れているとのこと。

We have spoken to Arnd Kaiser, the General Manager of PreSonus Software about this topic, and he has confirmed that, apart from the two things mentioned above, nothing got changed which could affect the sound.

つまり、v2で作ったそれらを使用しているプロジェクトをv3で開けば音は変わるが、そうでなければ音は変わらない。v3になって音が変わったという人はそれらを使用していたがためにそう感じたのかもしれないが、そうでなければそれは錯覚だったということになる。

ただ、Reaperでもバージョンによってオプション設定が変わっていたりすることがたまにあるが、そういうものが変更されている可能性はなくはないかもしれない。Reaperのように外から設定を確認できないので調べようがないが。しかしPreSonus側が他に何も変えていないと言っている以上、仮に設定が変更されていても、少なくともそれはPreSonus側からすれば音に影響を与えるほどのものではない、と考えるようなささいな変更でしかないだろう。

――さて、PreSonus側は「音が良い」ことを示す十分な論拠を挙げていただろうか?答えはノーだろう。

ではここで言及していない秘密が何かあるのだろうか?しかし64bit floatの処理精度という今時わりと当たり前のことですら音が良い根拠として大々的に宣伝する会社が、何か他のDAWにない特別な改善点があるにもかかわらずそれについて言及しないというのはちょっと考えにくい。

Studio One sounds better, thanks to... It just does. | KVR Audio Forum

We have just taken the article offline. The statement made is a personal one and does not represent the opinion of the team behind Studio One. We do our best to give it the best sound quality we can, but anything else is subjective and should be left to users to make an assessment.

Wolfgang Kundrus
PreSonus Software

既にPreSonusを去ったWolfgang Kundrus氏がこの話題に関して行った過去の回答でも、我々は音を良くするためなら何でもするが結局は主観であり、その評価はユーザーに委ねられるべきだ、というようなことしか言わず、何一つ具体的な根拠を挙げなかったところを見ると、やはり上記以外の論拠はないと考えるのが妥当ではないか。

これらのことから――少なくとも論拠という観点から見る限り――仮にS1と他のDAWで音の違いがあったとしてもそれはPreSonus側が音を良くしようとした独自の試みとは別の部分から生じるものであろうことが推測できる。

要するに音の違いがあったとしてもそれは何か特別なことがあるのではなく、単にどのDAWも内部に持っている設定項目の設定の違いから生じているものに過ぎないのではないかと。

何にせよ「S1は音が良い」と宣伝することは「他のDAWは音が悪い」と言っているのと同じことであり、そうである以上何故音が良いのかという論拠をちゃんと示してもらいたいものだ。それか「※個人の感想です」というテロップでも入れるとか。実際海外フォーラムを見ていても、こういった主観による音の良さを全面的に押し出す広告活動のやり方に関しては余り快く思っていない人も多いようだ。

そういえばPreSonusはフェイスブックでReaperユーザーに「本物のDAWに移動する時間だ」と呼びかけたり、S1以外のDAWを「‘bloated’ DAWs」呼ばわりして「REAPER Blog」の人が怒っていたことがあった。

Presonus targets REAPER users on Facebook - The REAPER Blog

どうもPreSonusは余り行儀のよくない広告活動をすることがあるようだ。

しかしここからは、自分が勝手にS1をReaperのライバルと見ていたように、Presonus側もReaperを意識していたことが垣間見れて中々興味深い。


 ▼(6)おまけ(CPU負荷テスト)

おまけ。今回使用した(ミックス)プロジェクトのCPU負荷を比較してみた。

  • 【Studio one at 44.1kHz】

    アイドリング時。5~13%を行ったり来たり。
    S1_compare_27.png

    レンダリング時
    S1_compare_28.png


  • 【REAPER at 44.1kHz】

    アイドリング時。0~1%を行ったり来たり。
    S1_compare_CPUx01.png

    レンダリング時
    S1_compare_CPUx02.png


次に96kHzでも試してみた

  • 【Studio one at 96kHz】

    アイドリング時
    S1_compare_s1_96_1x.png

    レンダリング時
    S1_compare_s1_96_2x.png


  • 【REAPER at 96kHz】

    アイドリング時
    S1_compare_CPUx03.png

    レンダリング時
    S1_compare_CPUx04.png


――レンダリング時、タスクマネージャの表示を見る限りは、Reaperは44.1kHzの時はS1より断然軽いが96kHzにすると逆にS1の方が軽くなるという結果が出た。一方DAW側の表示を見る限りは、終止Reaperの方が軽かった。あとS1はアイドリング時にもCPU負荷がかかるのが気にかかった。一体何をしているのだろう。

それからReaperの場合、再生時はレンダリング時よりも負荷が軽くなるようだ。さらにReaperでは再生時とレンダリング時で其々別個にサンプル・モードを選択できる仕様になっていて、そしてそのモードによってもレンダリング時や再生時の負荷が変わってくる。

Project settings(※1
S1_compare_35x.png

例えばここで使用している「Extreme HP(768pt HQ Sinc)」でも96kHz再生時の負荷は35%程度で、「HQ(512pt HQ Sinc)」は25%、「Better(384pt Sinc)」は21%、「Good(192pt Sinc)」は17%程度だった。

一方S1は基本的にレンダリング時も再生時も同じ程度の負荷だった。



※1 v5.01から768ptが加わり、これが「Extreme HP」となったため、以前「Extreme」だった512ptは「HQ」となり、それ以降名称が一つずつずれ、以前「Good」だった64ptは「Medium」に名称が変更されている。

コメント

音源聴きました。ReaperとS1でこんなに音が違うとは驚きです。

私もこの検証を行うまではDAWによって音が変わるというのは迷信だと思っていたので驚きました。海外のオーディオ関連フォーラムなんかでもそういうことを言うと結構バカにされたりしますし。しかしこれはもう否定しようがないなあ、と。

願わくばこれまでのDAW Warsから一方前進して、各種DAWがここで挙げた設定項目をどのようにしているのかを明らかにするようなところまで行ってくれれば面白いのですが。

検証おつかれさまでした。
とても興味深いものでした。
ありがとうです。

記事拝見させて頂きました。非常に参考になります。
あとboxに上げていらっしゃる比較音源zip、403エラーのようです。
お時間ある際に修正して頂けると嬉しいです・・・!

boxの件

確認してみたところ、一時的な障害なのか何なのかは分かりませんが、今現在、ある程度大きなファイルをダウンロードすることができなくなっているようです。同じファイルを上げ直しても同じ結果でした。

ただフォルダごとなら落とせるようなので、1度以下URLにアクセスして左上の「Download」から落としてみて下さい。

https://app.box.com/s/qpxo0qv6p9t8nzcz7k1dc2q7pvtvcepo

Re: boxの件

なるほど、box側の不具合だったのですね・・・
無事ダウンロードできました、ありがとうございます。

とても興味深いです

こちらの記事とても参考になりました。ありがとうございます。

伺いたいのですが


REAPERにwaveのファイルを

ドロップすると、ドロップした

waveファイルの音量が、

どんどん小さくなっていき、

とても困ってます。

1番サビと最後のサビを同じ

waveファイルなのに、最後のサビ

が必ず1番サビより音量小さく

なり困ってます。

studio one3 . ableton. FLでは

同じwaveファイルをドロップしても

同じ音量になる為、PCが原因では

ないみたいです。

REAPERでしか出せない音を使い

たい為、毎回困っており、

音量調整を毎回してきましたが、

毎回毎回だと、とても大変なので

改善したいです。

この現象を改善させるREAPER

の設定はあるのでしょうか?

yahoo知恵袋で聞いてみたのですが

分かる方がいなく。

こちらの記事に辿り着き、とても

設定が詳しそうなので、ぜひ

管理人様にお伺いしたいです。

よろしくお願いします。

新規プロジェクトを立ち上げた上で、どのwavファイルでもどのトラックでも、そしてFXを使用しない場合でも同じ現象が起こるのでしょうか?

新規プロジェクトを立ち上げた時、テンプレートを読み込む設定(Project->Project settings->When creating new projects~)になっていませんか?そこでマスター・トラックのボリューム・エンベローブが下がっているということはありませんか(Ctrl+Alt+Mで確認)?

或いはReaperでは自動的にある程度のフェードイン・フェードアウトがアイテムに入れられるようになっていますが(Defaults for media itmes -> Create automatic fade-in~)、それとは関係ないんですよね?

一度C:UsersYour UserNameAppDataRoamingREAPERフォルダのバックアップを取った上でそのフォルダを消去し、インストールし直した上でwavを読み込んで見てください。もしくはポータブル・インストール(インストール時に「Portable install」にチェックを入れ、今現在Reaperをインストールしているのとは別の場所にインストール)し、そのReaperを立ち上げ、そこにwavファイルを読み込んでも構いません。

その場合Reaperはデフォルト設定になっているはずなので、それで問題が解決しないのなら設定の問題ではないということになります。

返信ありがとうございます。

感謝します。

教えて頂いたことをやってみました。




新規プロジェクトを立ち上げた上で、どのwavファイルでもどのトラックでも、そしてFXを使用しない場合でも同じ現象が起こるのでしょうか?

はい。

REAPERでMixをしようとすると

FXになにも使用してない状態の

20以上の各トラック全部同じ現象が

起きます。





新規プロジェクトを立ち上げた時、テンプレートを読み込む設定(Project->Project settings->When creating new projects~)になっていませんか?そこでマスター・トラックのボリューム・エンベローブが下がっているということはありませんか(Ctrl+Alt+Mで確認)?

確認させて頂きました。

When creating new projectsの文字の下
は空白でして何も読み込んで無い状態
でした。
この状態で良いのですよね?(伺いたいです。)




編集画面でマスタートラックのエンベローベは最初から最期まで0dBで下がっていま
せんでした。






或いはReaperでは自動的にある程度のフェードイン・フェードアウトがアイテムに入れられるようになっていますが(Defaults for media itmes -> Create automatic fade-in~)、それとは関係ないんですよね?


確認させて頂きました。

Create autotic fade-inにチェックが
入っており、こちらのチェックを外したら
曲の最後のサビ音量が上がりましたが
1番サビと音量は同じwaveファイルなのに
音量が違います。
これが原因かと思い、新しいプロジェクト
立ち上げて、waveファイルをドロップして
検証しています。ホントに少しずつ
各トラック音量さがるので検証が酷です。
時間が、かかります。

Create autoticfade-inは正常な場合
チェックは入ってないのでしょうか?
(伺いたいです。)
私の場合チェック入ってました。

使ってる、REAPERは有料5.1の
バージョンです。



一度C:UsersYour UserNameAppDataRoamingREAPERフォルダのバックアップを取った上でそのフォルダを消去し、インストールし直した上でwavを読み込んで見てください。もしくはポータブル・インストール(インストール時に「Portable install」にチェックを入れ、今現在Reaperをインストールしているのとは別の場所にインストール)し、そのReaperを立ち上げ、そこにwavファイルを読み込んでも構いません。

その場合Reaperはデフォルト設定になっているはずなので、それで問題が解決しないのなら設定の問題ではないということになります。

申し訳ないです。やりたいのですが
iTunesに曲を上げる締め切りがギリギリ
なので、不明の不具合がおきデータに
不具合が起きたら最悪の事態になるので
iTunesに曲を上げた後にやりたいと
思ってます。

質問に解答して頂けるとありがたいです。

よろしくお願いいたします。



追記

すみません

訂正です。

使ってる、REAPERは有料5.01です。

よろしくお願いいたします。

>は空白でして何も読み込んで無い状態
でした。

この項目は、新規プロジェクトを立ち上げた際、自動的に何らかのテンプレートを読み込むためのものです。空白になっているのならこの件とは無関係です。

>Create autoticfade-inは正常な場合
チェックは入ってないのでしょうか?

デフォルトでチェックが入っていますし、それが普通です。ただ何らかの弾みで数値(デフォルトでは0:00.010)が極端に大きくなっていた場合、徐々に音量が大きくなったり小さくなったりすることになります。とはいえ、フェードイン・フェードアウトの状態はアイテム上に表示されるはずなので、おかしくなっていた場合も直ぐに判別できるはずで、関係ないとは思いましたが一応念のため伺ってみました。

>不明の不具合がおきデータに
不具合が起きたら最悪の事態になるので
iTunesに曲を上げた後にやりたいと
思ってます。

ポータブル・インストール(Portable instalにチェック)の場合、現在インストールされているReaperをアンインストールする必要はなく、共存が可能です。Dドライブなどにインストールすれば混乱しにくいと思います。要らなくなったらフォルダごと捨てるだけでOKです。

これ以外に試してみる価値がありそうなのは、「Device->Audio deveice settings->Audio system」で一度ドライバを切り替え直してみることくらいでしょうか。まあこれも多分関係ないとは思いますが。

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